憧れのヨーロッパ陶磁
今年、平成20年は、
日本の「開国」を象徴される米欧5カ国との修好通商条約から、
150年にあたるということで、
京都国立博物館で
「憧れのヨーロッパ陶磁
と題された特別展覧会が催されている。
マイセン・セーブル・・・と聞けば、
もうこれは放っておけない気持ちでいて、
ついにこの連休に見に行くことができた。
遥かな異国への興味関心は、
一昔前の、しかも、日本人に限ったことではない。
ヨーロッパの人も東洋への憧れは強く、
さらに、「やきもの」の生産技術は東洋が先進であったというし、
この「やきもの」を通しての日本とヨーロッパの
相互に与え合った影響はとても興味深く、
その係わり合いの歴史を学びながら見る
すばらしい鳶色の花瓶や、
精巧な網目のコンポート、
絵皿に茶器、
ソース容れにカップ&ソーサーに、
すっかり目を奪われ鼓動はドキドキと、
心は遠い異国の情緒に満たされた。
展示途中にディスプレイされている
テーブルコーディネートは
当時のヨーロッパの生活様式を覘き見るようで、
まるでその館の女主人になった気持ちがしたほどだ。
フランス セーブルの「瑠璃地金彩窓絵人物図双耳壺」
展覧会の看板にも大きく掲載されたこの壺は、
何とも優美で繊細で、
重厚で芳醇で、
艶やかで、奥ゆかしさをそなえ、
圧倒的な存在感で、そこに、藍く、あった。
ミントンのトルコブルーにもほんと心惹かれるけれど、
(息子①はぞっこんだった。絵柄もオリエンタルで・・ね~)
このセーブルの藍は、
なんというのだろうか、
その白磁とともに、わたしの頭の中の小宇宙を、
全く一変させてしまう色なのだ。
その気高さで。
金彩を施された装飾と
「瑠璃地花瓶」などの「藍」を見るとき、
当時、明治時代の日本人が欲しがって欲しがって、
大作とはいえ僅か一対の壺のために、
69点もの日本の古陶磁と交換したというのも納得がゆく。
そして、今回とても楽しみにしていたのが、
やはり「マイセン」の
「猿のオーケストラ」(色絵楽奏猿像)。
マイセンの人形の置物が大好きだ。
さまざまな表情の
彩り美しい衣装を着けた「猿」の楽士たちは、
もうなんてキュートなのだろう!
これら愛すべきマイセン達は、
実は京都を深く愛した、フリッツ・ホッホベルクという
ドイツの伯爵様からの贈物ということだ。
なんて気前のいい伯爵様だったのだろう。
ちょっと旅行中に2ヶ月ほど立ち寄られて、
すっかり京都が好きになった伯爵様が、
この京都国立博物館(帝室博物館)に、
母国ドイツの誇るべき工芸品として、
「マイセン」をはじめ40点を超える寄贈されたのだ。
現代、京都といえば日本の伝統文化の宝庫のように
思われているけれども、
「新しいもの好き、珍しいもの好き」といわれる一面が、
こうやって京都に、
ヨーロッパ陶磁というものが集まった所以があるのかもしれない。
そして、この「憧れのヨーロッパ陶磁」というタイトルは、
まさにその通り!の感があるが、
なになに、象牙細工や蒔絵、
ジャポニズムといわれる日本の技術や伝統にも、
当然憧れてしまうのだった。
さて、この特別展覧会の関連イベントとして、
~マイセンの「楽士」たちがイメージした音の世界~
というバレンタインコンサートが明日(2/13)あるとのこと。
「お猿の楽士」たちを眺めながら、
ハイドンに、モーツァルトのヴァイオリンソナタを聴くなんて、
なんて素敵なのだろう・・・
ペアにこしたことはないけれど、
いいバレンタインじゃないですか♪
ね~
京都国立博物館
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